牡牛座の一例
実家のホテルには、 両親が長野県出身ということもあり、 長野からのお客様が大勢いらっしゃいました。
長野県出身の政界人の方も多かったのですが、 その中で他県のご出身だったのが、故 田中角栄首相 (1918/5/4生まれ)
ご存知のように新潟県のご出身でしたが、 ご自宅が目白で、私共のホテルに近かったこともあり、 後援会の皆様がよくご利用下さいました。
ホテルに一泊、そして翌日私共のスタッフがご案内して、 田中邸にご挨拶に上がります。
角栄氏はお一人ずつと握手をなさり、一言二言お話しされます。 最初に伺ったスタッフの有坂は名前を告げ、その日は失礼したそうです。
そして翌年のこと、
有坂がまた皆様をお連れしていくと、角栄氏は、 「あぁ有坂君だったよね。今年もご苦労さん」とおっしゃったのです。 もうこれだけで、有坂は彼の大ファンになってしまいました。
毎日大勢の方に会っていらっしゃるにも係わらず、 一体どのように覚えていらっしゃったのでしょう。
角栄氏の業績への賛否はあるものの、 人心掌握術には学ぶべきものが多いのではないでしょうか。